2. 後継者が見つからない方へ

はじめてのM&A
福山近辺のM&Aの動向
現在は経営環境が厳しく、誰が事業を引き継いでも、
上手くいくとは言えない時代です。
だからといって、従業員に事業を引き継ぐとなると、
経営能力の問題、株の買取資金の問題、
借入金の保証人の問題などがあり、
ハードルが高くなりがちです。
そこで選択肢として増加しているのがM&Aです。
「M&A」というと、今までは、
企業同士の大型合併や、敵対買収のイメージが強くありました。
しかし、近年、中小企業でも活発に行われはじめました。
とは言っても、
数年前までは東京や大阪などの都市部周辺ばかりで、
地方には浸透していませんでした。
それが、最近この中国地方でもM&Aが活発化してきており、
福山近隣でも実際に行われています。
私たちも、年に何件かのM&Aのお手伝いをさせていただいています。
M&Aはどうやって行われるのか
このM&Aで最も難しいのは情報開示の仕方です。
M&A成立のためには、
売りたい、もしくは買いたいという情報を
発信する必要があります。
買いたいという希望はまだしも、
売りたいという情報はなかなか開示できません。
下手に漏れてしまうと、取引先や従業員に不安を与え、
M&A自体に反対され、道が閉ざされてしまうこともあるからです。
このため、自力で売却先を探す場合に多い相手先としては、
売上先、仕入先、仲の良い同業者になります。
この中に候補者がいない、もしくは近い人に情報を開示したくない場合には、
金融機関やM&A仲介業者や我々会計事務所に頼み、
相手先を見つけるという流れになります。
M&Aを考える時に大切なこと
こうやって具体的に探していくことになるのですが、
やはり相手先を見つけやすい会社、見つけにくい会社があります。
「ちゃんと利益が出ていないとダメですよね?」
「債務超過だと無理ですよね?」
とよく聞かれますが、これは必須ではありません。
当然見つけにくくはなりますが、他にもっと重要なことがあります。
それは、
「経営者が退いても会社がちゃんと回っていくか?」
です。
極端な話、
社長一人しかいない会社を引き受けてくれる相手はいません。
M&Aで相手先を見つけるためには、
きちんと組織化されていることが重要なのです。